ゲーム業界の転職、応募先企業選びの落とし穴!選考がとおらない理由は、その一歩手前にあるのかも!?
ゲーム業界の転職、応募先企業選びの落とし穴!選考がとおらない理由は、その一歩手前にあるのかも!?
転職活動を始めるとき、まず開いてみるのが求人サイト。希望職種は?勤務地は?と導かれるままに条件を選んで検索をかけると、条件を満たす求人情報がわんさか。さらに絞りこみをかけてピンと来る数社に応募。しかし、これが軒並み不採用。一気に応募したい企業がなくなってしまって立ち往生…。そんな方は、一歩戻って応募する企業の選び方を見直してみると良いかも。今回は、転職活動で応募する企業を選ぶときのポイントと落とし穴に迫ります。
目次
希望・条件を絞りこんで応募するも、一気に全滅…
求人サイトを開くと、希望する職種、勤務地、雇用形態、年収、はずせない福利厚生と、豊富なプルダウンメニューやチェックボックスが並び、たくさんの条件から求人情報の絞りこみ検索ができるようになっていますよね。
そこに当てはまる条件を全部入れて、絞りこんだ数社に応募。「このうち一つくらいは!」と期待するも、結果は軒並み不採用。もう応募したい企業もないし、これからどうしたらいいの…と立ち往生するケースは、決して珍しいことではありません。
気分がふさぎこむと視野も狭まり、「なぜ選考が通らないのか」「どうすれば選考を突破できるのか」と目の前の課題にとらわれがちですが、ここはもう一つステップを戻して「そもそも、応募する企業選びは妥当だったのか」についても見直してみましょう。
求人サイトの検索軸にそって、絞りこむだけになっていないか?
応募する企業を決めるとき、あなたは何を選定基準にして応募先を決めましたか。一度ふり返ってみましょう。
例えば、こんなアプローチ。
- 求人サイトの検索項目に沿って自分の希望・条件を「全部入り」で入力
- 検索結果の一覧から、「気になる」求人をチェックしてピックアップ
- 絞りこんだ数社の求人情報にじっくり目を通して「ピンと来たところ」に応募
この場合、自分の選定基準は曖昧で、使っている求人サイトに「用意された検索項目」に従って「各項目に用意された選択肢」から選んでいるだけの状態と言えないでしょうか。
また気になる条件を「全部入り」で検索しているので、すべての条件が横並びの状態。何が重要な「必須条件」で、何は「あれば尚可」なのか優先順位が整理できていないままで応募に進んでしまっていませんか。
「ピンと来ない」だけで、多くの求人をとり逃していないか?
このように自分の選定基準が曖昧なままで応募先の企業を決めていると、
- 「名前を聞いたことがない企業は、ピンと来ないから受けない」
- 「自分がやったことあるゲームを手がけていないと、受ける気がしない」
- 「正社員募集しか受けつけない」
というふうにして、無意識のうちに多くの求人情報を削り落してしまっています。それらは本当に「あなたの応募先候補から落とされるべきだったのか?」について、今一度考えてみてほしいのです。
そうすることで、実は「なんとなくこだわっていただけの条件」から解放され、応募先候補が広がって、八方ふさがりに感じていた進路にも突破口が見えてくることがあります。
人の噂・ネット上の口コミに、過剰に振り回されていないか?
人の噂や口コミに振り回されすぎていないかも、いったん立ち止まって省みたいポイント。今はネット上で「この会社は転職先としてどうなのか」という元社員のレビューも読めますし、会社の評価・評判について人の噂話や口コミに触れる機会には事欠きません。
でも、その全部に反応し、信用し、良し悪しの評価をつけていっては、どこも受ける会社がなくなってしまいますよね。
一定の認知度・注目度があれば、良し悪し両方の評判が聞こえてくるものですし、名の知れた企業の評判は移ろいやすく、良し悪しが短期間で逆転することも珍しくありません。
元社員の口コミ情報に関しても、その企業に最近まで勤めていた人、何年も前に勤めていた人の声が混ざっていて、以前あった問題が今は解消されていたり、他社より優れていることもあります。
また、あくまで口コミ情報は個々人の見解。一口に「ハードワーク」といっても人によってキャパシティは違いますし、何を「難しい仕事」と受け取るかも個々の能力差で違います。「難しい仕事」に耐えがたいストレスを感じるか、成長機会と感じるかも人それぞれだし、同じ一人の人間であっても、そのときのコンディションや置かれている境遇によって受け止め方は変わる。たまたま親切な先輩や同僚が一人そばにいたかどうかでも、その職場体験は印象を異にするものです。
ポジティブ評、ネガティブ評どちらであっても、限られた情報で会社の評価を固めてしまうのは危険。レビューを書いた人と自分とでは価値観も境遇も違う、会社に対して同じ印象をもつとは限らない点を肝に銘じて、口コミも参考情報の一つとしてうまく活用しましょう。
あなたが口コミ情報から懸念している事柄があれば、応募先を決める段階ではじくのではなく、カジュアル面談や面接選考を通して現役の「中の人」に質問してみることもできます。
替えがきく「制度・手当」の有無に、こだわりすぎていないか?
会社の制度や手当についても、「他で替えがきく」「実は絶対条件ではない」ところに、こだわりすぎていないでしょうか。例を挙げると、
- 「今の会社には家賃補助の手当があるから、次の会社もこの制度はマストだなぁ」
- 「もう在宅勤務に慣れちゃったから、フルリモートじゃないと無理だなぁ」
家賃補助で言えば、「今の会社より高い給与が出る」ことで代替できるなら、この手当の有無にこだわる必要はないかもしれません。
フルリモートにしても、「新しい会社に入って環境に慣れていく上では、出社のほうがかえって好都合」かもしれないし、職場に慣れた上で、「この会社では出社したほうが働きやすいな」と感じる可能性もある。あるいは「フルリモートではないが、部分的に在宅勤務を取り入れている」という会社なら、候補のうちに入るかもしれません。
実際、家賃補助の手当がつく会社は稀ですし、フルリモートを採用する会社も限定的です。どこでも当たり前にある制度であれば、その有無にこだわるのも一つですが、多くの企業が整備していない福利厚生にこだわって応募先を絞ってしまうのはもったいない。
このようにして、自分のこだわり条件を「本当に絶対?他に替えがきかないもの?」と一つずつ見直してみると、過ぎた必須条件をゆるめて応募先を広げられることがあります。
希望・条件を優先順位づけて、企業を選ぶ「自分基準」をもとう
求人サイトにはたくさんの求人情報が掲載されており、いろんな検索軸で絞りこめるようになっていますから、おのずと自分の希望・条件を「全部入り」で設定して、厳しい検索をかけていたりするもの。
しかし、その過程で無意識にやり損ねているのが、希望・条件の優先順位づけです。希望・条件が全部横並びで、「何は必須条件で、何はあれば尚良しなのか」が整理できていない。できているつもりでも、どこにも書き出していないから実は検索する度に揺れている状態。
言われてみれば…と思い当たる方は、ぜひ一旦立ち止まって自分の希望・条件を優先順位づけしてみましょう。「自分は応募先を、この観点で選ぶ」という自分の選定基準を、手元で一度整理してみることをお勧めします。
順位づけといっても、全部の条件に1位から数字をふらなくても構いません。「超重要の必須条件」「優先度高めの条件」「満たせば尚良しの条件」の3つくらいで、ランク分けしてみましょう。
転職活動中も「自分基準」をチューニング、最後まで更新し続けよう
応募~選考を進めていく途中でも、新たな「自分の本音」に気づくことが、ままあります。
当初まったく気にしていなかった条件が、実は欠かせない必須条件だと気づいたり、逆にこだわっていた条件がどうでもいいと思えるくらい魅力的な求人に遭遇して順位が入れ替わることもあるかもしれません。
こうして、より鮮明な自分の本音に気づいたときは、転職活動の途中でも随時あなたの「希望・条件リスト」をアップデートして、付け足したり書き直したりしていってください。
また不採用通知が続くような場合の「自分基準」の見直しも大切です。今のままでは一向に内定を獲得できないと思ったら、自分の条件をゆるめて間口を広げる必要があります。そうしないと転職活動は長期化するばかり。その場合にも、上のように自分基準を表にしておくと、どこから条件をゆるめていけるか検討しやすいでしょう。
自分が立ち返れる基準を手元で整理しておくと、それは複数内定が出て最終的に入社する会社を決めるときにも冷静に見極める足場に活用できます。ぜひ希望・条件を洗い出して自分基準を整理してみてください。
まとめ
今回は「応募する企業の選び方」に焦点をあててみました。求人サイトにアクセスして気になる企業に応募することは手続き上すぐできちゃうわけですが、自分の選定基準を曖昧にしたままで進めてしまうと結局、選考の段階で行き詰まってしまいがち。
応募する前段階で自分の企業選びの基準をもっておくと、選考過程の能率が上がりますし、応募~選考を進める中でも自分の本音を発見したり、考えを洗練させていくことができて面接パフォーマンスもアップします。ぜひ参考にしていただければ幸いです。
また、実際こうした基準を一人で作ろうとすると、なかなか骨が折れるもの。一人で考えていて行き詰まったときなどは、お気軽に当社にご相談ください。業界専門の転職エージェントが1対1でじっくりお話をうかがいながら、あなたの優先順位の整理をサポートしたり、その条件に見合った企業をご紹介します。一般の知名度は低くとも業界では優良企業として評価が高い企業を紹介し、企業発見の機会としてもお役立ていただいています。ぜひ「企業選び」にも、転職エージェントをご活用ください。
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トレーニングディレクター/キャリアカウンセラー
林 真理子 -
1996年よりクリエイティブ職のキャリア支援・人材育成事業に従事。広告・メディア・ネット業界を中心にクリエイティブ職向けトレーニングやワークショップを開発。開発講座数は数百、法人提供実績は50社超。講師には実務エキスパートを招聘し、自身は裏方のインストラクショナルデザイン(教授設計)とプロジェクトマネジメントを専門に手がける。クリエイティブ職の仕事の学び方や教え方、人材育成やキャリア形成に関するスライドをSlideshareにて公開、総閲覧数は29万ビュー超。国家資格キャリアコンサルタント、日本キャリア開発協会認定CDA、日本MBTI協会認定MBTI認定ユーザー。