個々の特性を見極め、得意を伸ばすカリキュラム。 人材育成に尽力する「界グラフィックス」の流儀とは?

ゲーム
デザイナー
転職
関西の転職サポート

個々の特性を見極め、得意を伸ばすカリキュラム。 人材育成に尽力する「界グラフィックス」の流儀とは?

個々の特性を見極め、得意を伸ばすカリキュラム。 人材育成に尽力する「界グラフィックス」の流儀とは?

ゲームのキャラクター・武器デザインなどの3DCG制作を中心に、デジタルエンターテインメントコンテンツを創造する株式会社 界グラフィックス。
モノづくりのモットーは、“妥協せず、常に高いクオリティーを追求し続ける事”だ。またそれが、「界グラフィックスの強み」と、社員研修を担当されているMさんは語る。
“最良のモノづくり”と向き合う姿勢は、社員研修にどう活かされているのかを聞いてみよう。

S.M氏
研修する人
開発本部 アーティスト
S.M氏

界グラフィックス歴20年。アーケードゲーム関連を中心に多数のタイトルを手掛ける。
グラフィック制作と同時に、新人研修の指導からキャリアスタッフへの技術指導をはじめ、最近では学生インターンまで、これからの人材育成に尽力している。

A.U氏
研修を受ける人
開発本部 アーティスト
A.U氏

アプリ開発が中心のゲーム会社で、2Dデザイナーとして6年勤務後、3Dも制作したいと界グラフィックスに転職。
2022年5月に入社し、8月現在社員研修を受けている最中。

どんな人でも、即戦力になれる実践的な研修を!

――入社してまず、3ヶ月程の研修があるそうですが、その目的とは?

Mさん
Mさん

元々はキャリア採用が主で、すでに一定のスキルを持った人材が入社していたため、改めて研修をしていませんでした。
ですが、近年のゲーム業界全体の流れとして、趣味で絵を描いていて、好きなことを仕事にしたいと未経験でチャレンジされる方や、フリーで活動をされる方、Uさんのようにゲーム開発では2Dをメインで担当していて、3Dに触れる機会がなかった方など、いろいろな声を耳にするようになりました。

そこで、新しい風を取り入れるため、2018年頃から「3DCG未経験者」にも求人の幅を広げ、実務経験がない人でも足並みを揃えて業務に取り掛かれるよう、社員研修を始めました。

Uさん
Uさん

以前在籍していた会社で私は、アプリゲーム内で使われるキャラクターや武器制作などの2Dイラスト制作に6年間携わっていました。そのうち、新しいことがやりたいなと思うようになり、転職を決意しました。
元々『MMD(MikuMikuDance)』が好きで、3Dに対する憧れがあったのですが、専門用語が多いし、独学でやっていくのが難しくて……。でも、「やらずにいるのはもったいない、あとで後悔したくない」と思い、3DCG制作に未経験でもチャレンジできる、この会社への転職を決めて今、研修中の身です。

――その研修内容の特長とは?

Mさん
Mさん

ソフトウェアの使い方ひとつ取っても、開発会社ごとにノウハウが違うので、「界グラフィックス流」の使い方から教えていきます。

研修を終えてプロジェクトに配属されると、付きっきりで教えるのが難しくなるため、「どんなタイプの人でも即戦力になれる内容を!」と心掛けています。 そのために、当社が過去に携わったタイトルを例に課題を用意するなど、実践に即した形で研修を進め、独自のカリキュラムを用いて、界グラフィックスが培ってきた技術を直に伝えています。

―― Uさんは実際に研修を受けられて、いかがですか?

Uさん
Uさん

研修を受けるまでは、指導された通りの制作ができるかどうか不安でしたが、基礎からしっかり教えてくださるので、つまずくことがありませんでした。
指導内容もとても分かりやすく、丁寧ですし、分からない所があっても、聞けばすぐに教えていただけて、とりたてて困ることもなく、楽しく研修を受けられています。
唯一困ったのは、2D制作ソフトと3DCG制作ソフトのショートカットキーが全然違うので、慣れるまで大変だったことくらいでした。

―― 以前2Dデザインをやっていたからこそ、3DCGに活かせていることがありますか?

Uさん
Uさん

3DCGは未経験でしたが、2Dのイラストを描く時でも立体を意識して制作しているので、モデルを制作する際やテクスチャを描く時にも活かせていると感じています。

A.U氏

「基礎編」から「強化編」でプロジェクト配属への技術を磨く

――カリキュラムはすべてMさんが起案していらっしゃるんですか?

Mさん
Mさん

私も起案していますが、より実践的になる様に社内のデザイナーとも相談しながら対応をしています。研修の内容としてはまず、「基礎編」として約1ヶ月程、業務で必ず使う3DCG作成ソフトの『Maya』『3ds Max』の使い方を、「モデリング」→「ウェイト設定」→「モーション」といった制作工程に沿って、簡単な3Dモデルを作成しながら学びます。

基礎を教えている段階で、「この人はモデリングが得意だな」「モーションを付けるのが上手いな」など、個人の特性が見えてくるので、次にそれぞれの得意分野を重点的に教える「強化編」に移ります。
内容は、基礎編よりも高度な「モデリングやモーション」、「Mayaでのリグ設定」や「Unityでのエフェクト制作」などです。例として、過去に界グラフィックスで制作したタイトルのキャラクターなどを参考に、実際に作ってもらいます(当時より仕様がバージョンアップしているものは現在の技術に合わせます)。

―― 研修を受ける前後で、Uさんはどのように変わられましたか?

Uさん
Uさん

研修を受けていく内に今まで以上3Dにも興味を持ち始めていて、映画などの映像作品を観ていても、ついカメラワークが気になったり、どうすればカッコいい動きになるのかを考えるようになりました。また2Dを制作する際にもより質感や立体を意識して制作するようになったり3Dを学んでからさらに視野や意識する幅が広がった気がしています。

Mさん
Mさん

元々持っている才能を研修によって着実に伸ばす人もいれば、ツールに慣れなくて四苦八苦される方もいますが、教えたことを理解した途端に、さまざまな場面に応用ができるようになって飛躍的に伸びたりすることも。なので、各それぞれの苦手な部分の復習や得意分野を延ばせるよう研修では「強化編」を準備し、具体的な期限を設けず、スタッフの成長のしかたや速度にあわせてとことん教える様にしています。

S.M氏

―― 先ほど、「得意分野を重点的に教える」と伺いましたが、Uさんにはどのような指導をされていますか?

Mさん
Mさん

Uさんは元々2Dデザインをされていたこともあり、イラストを描くことがとても得意だったので、3D素体に貼るテクスチャの作成を重点的に教え、難易度高めの課題を出しています。2Dの基礎ができていて、仕上がりのレベルが高いので、チェックも厳しめにしています(笑)。

研修の様子

―― 研修を終えた人はどのようにキャリアを積まれるのでしょうか?

Mさん
Mさん

それぞれの得意分野を活かしたプロジェクトへ配属され、実務に携わっていきます。タイミングが良ければ、研修後すぐに大きなタイトルに関われることもあるんです。
入社してから、「かつて自分が遊んでいたゲームのグラフィックを作っている会社だったんだ!」と知って驚いたという社員もいて、自分もそこに関わっていけることが、モチベーションに繋がると思います。
将来的には、デザイナーとして2D・3Dの技術を極めていく方や、ディレクターとして管理側に進む方がいます。「何が得意で、何がやりたいか」を大切にしているので、そのためのサポートは可能な限り行います。

――Uさんが転職される際、中でも界グラフィックスを選ばれた理由は何だったでしょうか?

Uさん
Uさん

転職サイトの紹介を見て界グラフィックスを知ったのですが、会社について調べていく内に、HPのクロストークやインタビューなどから社員の皆さんの雰囲気の良さがとても伝わってきて、「もうここしかない!」と思い、応募しました。

―― 今後の目標や夢を教えてもらえますか?

Uさん
Uさん

先日「強化編」に入ったばかりで、まだまだ勉強中なので、まずは3Dの制作を一人前にできるようになることが目標です。モーションもモデリングも作るのが楽しくて好きなので、研修後に、どのプロジェクトの配属になっても良いよう、さまざまな技術を極めたいです。将来的には、2Dも3Dも技術を磨き、沢山のタイトルに関われたら……と思っています。

『好き』だからこそ、本気で向き合い、追求できる

―― ところで、社内でクロッキー会を開かれているそうですね?クロッキー会を取り入れる所は珍しいように思いますが、どのような経緯で始められたのでしょうか?

Mさん
Mさん

社員には、美術系大学やゲーム系専門学校以外の出身者もいて、そういった人達から「基礎的な勉強がしたい」と要望が上がってきたために始めました。最初は社員が集まって描くだけでしたが、それでは進歩しないので、モデルさんを招いて、実際に剣を振るなどのポーズを付けてもらい、細かい動作を観察したり、一方で見えにくい所の洞察力を鍛えたりすることで、より技術を伸ばせる機会になっていきました。現在は社内にモデルさんを呼んで行うことができないので、オンラインで植物やお題に合わせたクロッキーなどを行っています。

―― クロッキー会以外でも勉強会など計画されているのでしょうか?

Mさん
Mさん

その時々で必要な制作ツールのセミナーなどもありますが、「イラストが好き」「『ZBrush』が好き」など共通の趣味を持っている人達が集まって、各々勉強していることが多いです。探究心が強い社員が多く、空いている時間があれば、休み時間でも制作されていたり、自然と学ぶ姿勢が身についていくんだと思います。

―― 最近は在宅勤務が主流。それによって業務や研修内容に変化がありましたか?

Mさん
Mさん

現在、当社でもほとんどの社員が在宅勤務をしています。朝礼ではオンラインで社員同士、顔を合わせるのですが、プロジェクトが違うと直接話をする機会も少なくなりました。
以前は、業務以外のちょっとした雑談から、その人の好きなことや得意なことを知る機会があったので、研修にも活かせていましたが、今は研修生の個性を拾い上げにくくなっているのかもしれません。

Uさん
Uさん

研修自体で不安に思ったことはないのですが、私は5月入社のキャリア採用なので、同期がいなくて…。プロジェクト配属前なので、一人で研修を受けていると、少し寂しく感じる時もあります。
ですが、在宅勤務だと自宅でソフトが触れるので、自習がやりやすくて、とても助かっています。

Mさん
Mさん

そうですね。在宅勤務によって自分の時間が増えたことで、趣味の作品制作や勉強を通してスキルアップに繋げていく人もいます。通勤時間が減った分、現在の方がより自習をしやすい環境になっていると思います。
研修も、在宅勤務前はツールを教える時に、自分の机の周りに研修しているスタッフに集まってもらい指導をしていたので、足並みを揃えて教えるのが難しいと感じる時もありました。でも今はオンラインツールを使い、画面共有をして実際に見てもらいながら詳細に教えることができるので、スムーズになりました。
また、子育てや介護をしている社員からは、家族と接する時間も増え、「家庭と仕事の両立がしやすくなり、助かっている」という声も聞きますね。

S.M氏とA.U氏

―― ここで改めて、界グラフィックスの魅力と、求めている人材をお教えください。

Uさん
Uさん

私のように3D制作が未経験でも、2Dも3Dも制作をしたい!という気持ちが大切になると思います。モノづくりが「好き」で、物事を本気で「追求・探究できる人」であれば、制作の基礎からしっかり学ぶことができる環境だと思います。

Mさん
Mさん

業務にあたって特に大切にしているのは、自分本位にならず、相手の意見も聞いて取り入れていくことです。ユーザーが見た時にカッコイイ!可愛いと思ってくれる絵作りが第一なので、1つのチームで「同じものを作っている」「一緒にモノづくりをしている」という共有意識を持って取り組んでもらえたら……と望んでいます。

―― ビッグタイトルの依頼もあるそうですが、界グラフィックスの強みを一言で表すとしたら?

Mさん
Mさん

決して妥協を許さず、「常に高いクオリティーを追求し続ける事」が強みです。
特に評価されているのが、キャラクターモーションのクオリティーや、演出効果にこだわったカメラワークです。とあるゲームのグラフィックを見て「このモーションはどこが作ったの?」と目に留まり、依頼が来ることも多いですよ。

人材として他に望むとしたら、2Dでも3Dでも“得意”なスキルを持った人が来てくれると嬉しいですね。例えば、グラフィックを制作するのに、絵コンテを作るのですが、魅せ方やカメラワークに拘りを持ったスタッフが入社してくれた時はありがたかった。さらに言うと、「業界にはあたりまえにいるけれど、界グラフィックスには足りない部分を補ってくれる人」が来てくれると、今いる社員の刺激にもなり、社内全体のスキルアップにも繋がりますね。

「良い依頼」が来ても、それを作れるスタッフがいなければ何にもなりませんので、こちらもより質の高い人材を育てるための努力に邁進していきたいと考えています。

必要なのは、モノづくりへの、あくなき探究心

界グラフィックスでは、ソフトウェアの使い方から、会社が培ってきたノウハウまで、実践に必要な技術を惜しみなく伝える社員研修によって、即戦力を育てることに尽力されています。モノづくりに真摯に向き合い、クオリティーを追求するためのサポートが整った環境で、あなたもやりたいことに全力を注いでみませんか?
持っている技術を伸ばしたい方、新しいことに挑戦したい方も、「一緒にモノづくりを追求したい!」という熱意のある方は、ぜひ会社概要や求人詳細をご覧ください。

界グラフィックスでは3DCGデザイナーを積極採用中
詳細は以下の募集中の求人をご覧ください。

関西エリアチーム
関西エリアチーム

関西エリアを担当するチーム。 関西ゲーム業界の【転職】に関係する記事を発信。開発現場で働く方へのインタビューや企業の情報などを、業界知識が豊富なメンバーがクリエイターの皆様へ役立つ情報をお届けします!