「新しいものにチャレンジする開発環境と人がそろう」株式会社Luminous Productions 社員インタビュー

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「新しいものにチャレンジする開発環境と人がそろう」株式会社Luminous Productions 社員インタビュー

「新しいものにチャレンジする制作環境と人がそろう」株式会社LuminousProductions 社員インタビュー

2018年に発足したLuminous Productionsは、「ドラゴンクエスト」シリーズや「ファイナルファンタジー」シリーズなどでお馴染みのスクウェア・エニックス・グループとして、AAAタイトルの創出と新しいエンタテインメント・コンテンツを世界に発信することを目的としています。
現在取り組んでいるゲームエンジン、新規IPタイトル、今年に入ってから力を入れているという働き方改革などについて、開発スタッフに話を伺いました。

今回インタビューに応じていただいたLuminous Productionsの岸明彦さん(写真左)と茂木美那さん(写真右)。岸さんは同社でリードテクニカルアーティスト、茂木さんはアニメーターを務めています。

自社エンジン“Luminous Engine”の開発、新規IPの開拓が事業の両輪

――まずは岸さん、茂木さんがLuminous Productionsに入社した経緯をそれぞれ聞かせてもらえますか?

岸:私はスクウェア・エニックスからの入社です。もう16年くらい前になるのですが、『ファイナルファンタジーX-2』に業務委託という形で携わっていたのがきっかけで入社させてもらって、『ファイナルファンタジーXIII』のシリーズ3作品と『ファイナルファンタジーXV』に関わって、その流れでいまのLuminous Productionsで働くことになりました。

茂木:私も『ファイナルファンタジーXV』に2016年ごろから携わらせてもらっていたのですが、Luminous Productionsに就職するという形になったのは去年、2018年からです。その前はゲームではなく、テレビシリーズや、映画のアニメーターをやっていました。

――おふたりの仕事の内容や開発環境といった具体的な話に入る前に、Luminous Productionsという会社についてもう少し聞かせてもらえますか? いまはゲームエンジン(Luminous Engine)を開発しているという認識でいいのでしょうか?

岸:「作りたいゲームがあるから、それに適したゲームエンジンを作っている」という表現が一番正しいですかね。具体的なゲームのタイトルや内容はまだ言えない状態なのですが…。
AAAの新規IPを作り上げるのを命題に起ち上げられた会社なので、AAAタイトルにふさわしいハイエンドスペックなプラットフォームをターゲットにしたゲーム、それに適したエンジンを両軸で開発しています。また、エンジンはモバイル向けの対応も行っています。

――新規IPのAAAタイトルの開発となると、国内のゲームメーカーでは有数のビッグプロジェクトになりますよね。そもそも「AAAタイトルを作る!」と堂々と宣言できるゲームメーカーってそんなに日本国内に多くはないと思いますが、Luminous Productionsに入れば、そういった希少な経験や環境に身を置くことができると?

岸:そうでね。たとえば、フォトリアリスティックな絵を重視したタイトルを作っている映像業界からの技術等を参考にして、それをどうゲームエンジンに組み込めるのか?というような研究もしています。他にもモバイル用のタイトルではなかなか扱えないフォトスキャンやパフォーマンスキャプチャーを使ったり、 AIを導入したりなど、Luminous Productionsではそういう最新技術に触れる機会は多いかなと思います。

2019年9月に開催されたゲーム開発者向けのカンファレンス、CEDEC2019で公開されたLuminous Engineを使用したデモ動画「BackStage」。こちらではパストレーシングという技術を用いて、現在のゲームハードの一歩先を見据えた映像表現に取り組んでいます。

――茂木さんは映像業界からゲーム業界に移ってきたということですが、仕事の内容でギャップを感じて苦労するようなことはありましたか?

茂木:そうですね。仕事の内容はだいぶ違うなあというのは、いますごく感じて日々勉強しています(笑)。これまでアニメーターとしてやってきたことはもちろん活かせているのですけど、ゲームのアニメーションは一つの視点からのモーションを作るだけじゃなくて、360度どこから見られても破綻がなくきれいに動く事、そこからゲームエンジンの中でも同じように再現するところまで仕上げるのがLuminous Productionsでのアニメーターの作業なんです。
ですのでプログラマーさんと話し合ってアニメーションを作り上げていく、向こうからリクエストされるだけでなく、こちらのアイデアを取り入れてもらって「じゃあ、こういう風に作り方を変えましょう、エンジンを改善しましょう」っていうやり取りができるのも、新鮮であり楽しい部分ですね。

――Luminous Engineの開発が進む、または完成すると、Unreal Engine 4のようにそのエンジンを扱えるスキルが求人条件にも関わってくることになるかなと思うのですが、現時点でLuminous Productionsに入りたいと思った際に習得しておいたほういい技術や知識はありますか?

茂木:ゲームエンジンの仕組みを知っているに越した事はありませんが、知らないから利益不利益が発生するということはあまりないかなと思います。私もゲームエンジンに関する知識はほとんど知らずに入ったんですけど、きちんとそこをサポートしてくれる体制が整っているので、ベースとした経験や技術があれば付随する知識としてゲームエンジンに関しても学んでいける環境が整っていると思います。

岸:エンジンにあわせて何かを習得する…っていうのはそこまで気にする必要はないと思います。あくまでエンジンは道具で、アーティストだったら造形が得意ですとか、写真を撮るのが得意ですとか、どこかアーティスティックなところに地に足の着いた人のほうが道具を上手に使ってアウトプットできると思いますね。
テクニカルアーティストだったら例えば一般に公開されてる技術や理論、手法やワークローを理解していると、道具のどの部分を改良すればさらに良くなるかが分かると思うので活躍できると思います。

「新しいものにチャレンジする制作環境と人がそろう」株式会社LuminousProductions 社員インタビュー

力を入れている働き方改革

茂木:私はLuminous Productionsに入ったときに、固定勤務なことにびっくりしました。
定時になると全員が立ち上がって帰っていくっていう、CG業界だとまず見ないような光景だったので。それが当たり前になっているのがすごいなあっていうのが一番の印象ですかね。私が最初にここに入りたいなと思ったのも、人がいい、会社の風通しがいいなって感じたからですし。私はいままで黙々と仕事を進めていくというスタイルな会社での仕事が多かったので、コミュニケーションが活発な点はすごく珍しいと感じています。トップの方だけのミーティングでも、その後きちんとこういう話をしましたっていうのが提示されて共有されますし、会社がいま何をやっているのかが、どの立場の人でも把握できると思います。

――人間関係が良好だったり、定時で帰れるみたいなところって、文章だと伝わりづらいかもですけど、求人を目的とするインタビューなので、絶対に強調しておいたほうがいい部分ですよね(笑)。

岸:ですよね。AAAタイトルを作るゲーム会社が、ホワイト企業っていうのはアピールできるポイントかなと思っています。ただ私たちも繁忙期はまだ迎えていないので、そのときどうなるかは未知数ではあります。ゲームの発売が近づいてきても、固定勤務のベースは守りつつきっちり仕事をして、きっちり休めるようにしたいと考えています。

茂木:会社がきちんと時間を守りましょうという体制になっているから、時間内にこなそうという気持ちで仕事に励む事が出来ていると思います。
それとお子さんがいる人に優しい職場だとも思います。固定勤務がベースにありつつ、子供の送り迎えや家族の都合で柔軟にフレックス制にしたりすることもできますし、周りも「なんで帰るんだ?」っていう雰囲気にはならないので。

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――本日はありがとうございました。最後にLuminous Productionsへの入社を考えている人に伝えたいメッセージがあればお願いできますか?

岸:Luminous Productionsは面白いものをつくる為なら、どんなに大変なことでもどんどん挑戦していこうという人が多いです。同じゴールに向かって、大変なことでも、新しいことに貪欲に取り組んでいける人と一緒に仕事ができるとうれしいし、会社にも合っているのではないかと思います。
もしかしたら大規模でハイエンドなものを作っているっていうところにハードルを感じている人もいるかもしれないですが、やりたいと思っている気持ちがあるならぜひ一度門を叩いてほしいと思います。

茂木:私がこの会社に入る時には、「アニメーションに固執しないでいろいろなことに挑戦してほしい」と言われたのですが、なにごともマルチに嫌がらずにできる人が大事だなっていうのは、いま私が実際に作業しているときにも感じます。技術を求められているというよりは、周りときちんとコミュニケーションが取れて自分が何を求められているのかが分かる事や、こういうものを作りたいっていう気持ちの方が大事なのかと思います。
恥ずかしながら私はゲームをあまりしないし、知識もそれほどあるわけではないんですけど、そんな私もきちんと受け入れてもらえていますし、(プロジェクトの内容的にも)これからどんどんと面白い事が増えていくと思うので、新しいことに挑戦したいという人とぜひ一緒に働きたいなあと思っています。


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