ゲームプログラマーとは?仕事内容や必要なスキル、将来性などを解説

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ゲームプログラマーとは?仕事内容や必要なスキル、将来性などを解説

ゲームプログラマーとは?仕事内容や必要なスキル、将来性などを解説

ゲームプログラマーは、幅広い知識やスキルが求められる大変な仕事ながら、やりがいも大きな職種です。ゲーム市場はますます拡大すると予測され、ゲームプログラマーの需要も高まっていくことでしょう。本記事では、ゲームプログラマーの仕事内容や必要なスキル、年収、ゲームプログラマーになる方法などについて解説します。ゲームプログラマーへの転職を考えているなら、ぜひ参考にしてください。

目次

ゲームプログラマーとは

ゲームプログラマーとは、ゲームプランナーが作成した仕様書や設計書通りにゲーム全体がうまく動くように仕上げる仕事です。開発言語を用いて、キャラクターや効果音なども含めゲームをプログラミングします。ゲームのアイディアを形にして、ゲームの品質管理を行う役割も担います。

ゲームプログラマーの将来性

「ファミ通ゲーム白書2022」によると、2021年ゲーム市場はワールドワイドで前年比6.1%増の21.9兆円となりました。日本国内はほぼ横ばいであるものの、2兆円規模を維持しています。そのうちゲームアプリは1.3兆円で市場を牽引しています。

世界のゲームコンテンツ市場は、2020年に新型コロナウイルスによる巣ごもり需要の影響から31.6%増と大きく伸びました。この拡大基調は2021年も続き、さらにゲームのプラットフォームも多様化が進んでいることから、今後も市場は拡大すると予測されています。ゲームプログラマーの需要も高まると考えられ、一層高い専門性と技術力が求められるようになるでしょう。

参照:世界ゲーム市場は約22兆円に 国内市場はゲームアプリが1.3兆円(日経クロストレンド)

ゲームプログラマーの仕事内容

ゲームプログラマーの仕事は開発するゲームによって多少異なるものの、おおむね下記のような仕事となります。以下に詳しく解説します。

プログラミングを行う開発環境の整備

最初に、ゲームで使うゲームエンジンやミドルウェアを選定し、プログラミングを行う開発環境を構築します。開発するゲーム制作を円滑に進められるようなツールを用意して、開発環境を整えることが重要です。

プログラミング

開発環境を整えた後は、仕様書に沿ってプログラミングを進めていきます。プログラミングは、複数のプログラマーが分業で行うことが一般的です。ゲームシステムの構築、シナリオ動作、メニュー画面の実装など、それぞれが担当する役割を決めて開発を進めていきます。プログラマーだけでなく、デザイナーやサウンドクリエイターなどと協力することもあります。

動作テストとデバッグ作業

続いて、実装したプログラムが想定通りの動作をするかテストを行い、不具合があれば修正を加えるデバッグ作業を行います。デバッグ作業は時間がかかるものの、修正と改善を繰り返しながらゲームの完成度を上げていく重要な作業の1つです。

不具合修正や機能改善

テストとデバッグを繰り返し、仕様書通りに仕上がっても実際にゲームをプレイしてみると、動きが不自然な場合や操作がしづらいと感じることも多くあります。これらの不具合や機能改善を行うのも、ゲームプログラマーの役割です。

リリース後の対応

ゲームをリリースした後も、ユーザーからのニーズや指摘などをもとに改善や修正の対応をします。ユーザーからの満足度や評価につながるため、これも重要な仕事の一部です。

ゲームプログラマーのやりがい

ゲームプログラマーはハードな仕事ではありますが、大きなやりがいも感じられる職種です。下記にて詳しく解説します。

自分の意見を反映できる機会がある

創作することが好きならば、ゲームを一から構築する「ものづくり」を楽しめるため、やりがいを感じられることでしょう。また、ゲーム好きであれば自身のアイディアがわいてくることもあると思います。プランナーやディレクターに提案すれば、検討の上で反映されることがあるかもしれません。

完成したときの達成感が大きい

数々の苦労や困難を乗り越えてゲームが完成したときは、大きな達成感を得られます。また、完成したゲームが市場に出たときやユーザーがプレイする姿を見たときも、喜びを実感できるでしょう。

最新技術に触れられる

ゲーム市場では日進月歩で新しい技術が登場しています。ゲームプログラマーとして開発に携わっていれば、これらの最新技術に触れられます。世界最先端のゲーム開発に関わる機会があることも魅力の1つです。

ユーザーからの反響・評価を得られる

ユーザーの反響や評価を身近に感じられる点も、ゲームプログラマーとしてのやりがいにつながります。ユーザーの好評価はモチベーションを向上し、低評価であっても改善や新機能開発に役立てられるため、自身のスキルアップになるでしょう。

ゲームプログラマーの平均年収

令和3年度「賃金構造基本統計調査」によると、ゲームプログラマーが該当する「ソフトウェア作成者」の平均年収は約523万円(企業規模10人以上。決まって支給する現金給与額353.3千円×12ヶ月+年間賞与990.1千円=522.97千円)となっています。

国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は443万円であるため、ゲームプログラマーは平均よりも高い給与といえます。

ゲームプログラマーに必要なスキル・知識

ゲームプログラマーに必要なスキル・知識

ゲームプログラマーになるには、ゲーム開発に関する知識や技術はもちろん、コミュニケーションスキルや忍耐力なども必要です。下記にて詳しく解説します。

プログラミングスキル

ゲームプログラマーには、仕様書に基づいて適切なプログラミングができる能力が欠かせません。オンラインゲーム、ソーシャルゲーム、コンシューマーゲーム、スマホゲームなど、ゲームの種類で開発言語が異なるため、それぞれを使いこなすスキルが必要です。

ゲーム開発に関する幅広い知識

ゲームプログラマーはプログラミングができるだけではなく、開発環境の整備のためにゲームエンジンや2D・3Dグラフィックス、アニメーション、Webサーバー、データベースなど、幅広い知識が求められます。また開発しているゲームの特徴を理解して、操作性や動きを創作できるセンスも必要です。

コミュニケーションスキル

ゲーム制作はゲームプランナーやデバッガーなど、多くの制作スタッフと意思疎通を図りながら仕事を進めていきます。ゲーム開発を円滑に進めるためにも、協調性やコミュニケーション能力が重要です。

論理的思考力

バグが少なく正しく動作する質の良いプログラムを作成するためには、ロジカルに物事を考えそれをしっかり構築する力が必要です。難しいものをシンプルにまとめられれば、ほかのプログラマーにとっても読みやすいプログラムになります。

語学力・特に英語スキル

ゲーム開発に必要なプログラミング言語の多くは、基本構文が英語ベースであり、説明文書なども英語が基本です。また、グローバル市場をターゲットとしたゲーム開発や、海外ゲームをローカライズするケースも増えているため、語学力・特に英語スキルは強い武器になると言えるでしょう。

ハードウェア・ネットワークに関する知識

ゲームの進化にはハードウェアの進化が大きく関与しています。ゲームプログラマーにとって、ユーザビリティを左右するハードウェアの知識や実機テストを踏まえたプログラミングが必要な場面もあります。オンラインを前提としたゲーム開発では、ネットワークや負荷分散技術などの知見も求められます。プログラミング以外の技術や知見を広げることも必要なスキルと言えるでしょう。

忍耐力

ゲームプログラマーは、バグを見つける作業や修正・不具合の調整など、何か月もかけてテストを行うことも少なくありません。1つのことに根気強く取り組める姿勢と忍耐力も、ゲームプログラマーになくてはならないスキルといえるでしょう。

ゲームプログラマーに役立つ資格・試験

ゲームプログラマーになるために必須の資格はありません。ただし取得しておくと自身の技術向上や転職で有利になるものもあります。下記にて詳しく解説します。

基本情報技術者試験

IPA(情報処理推進機構)が実施している国家資格の「基本情報技術者試験」は、ITエンジニアにとって登竜門的な資格です。ゲームプログラマーだけでなくIT業界全体においても評価されている資格であるため、情報処理の知識・技術が身についていることをアピールできます。

C言語プログラミング能力認定試験

サーティファイ情報処理能力認定委員会が主催する「C言語プログラミング能力認定試験」は、C言語のプログラミングスキルを認定する資格です。3級~1級まであり、上位資格は転職にも有利となるでしょう。

Java™プログラミング能力認定試験

同じくサーティファイが実施している「Java™プログラミング能力認定試験」は、Javaのプログラミングスキルを認定する資格です。C言語プログラミング能力認定試験と同様に3級~1級までが用意されており、1級を取得するとプログラマーとしてのスキルをアピールできます。

ゲームプログラマーになるには

ゲームプログラマーになるための知識や技術を習得するには専門学校や大学に通うほか、独学で学ぶ方法もあります。下記にて詳しく解説します。

専門学校に通う

ゲームの専門学校には、ゲームプログラマーを目指せる学部やコースが設けられています。ゲーム業界で活躍する現役の講師から学べ、実践的な勉強ができることが魅力です。また、専門分野の求人が豊富にあるため、転職にも有利とされています。

大学に進学する

工学系や情報系、美術系などの大学には、プログラミングを学べる学科があります。プログラミング以外にも幅広い知識を得られることが大学の魅力です。

独学で学ぶ

学校に通う以外にも、独学でプログラミング技術を身につける方法もあります。本や学習サイト、オンラインプログラムなどを活用するとよいでしょう。

まとめ

ゲームプログラマーは、プログラミングによりアイディアを形にして作り上げ、品質管理も行う仕事です。幅広い知識のほか、コミュニケーションスキルや忍耐力も求められる大変な仕事ながら、ものづくりの喜びを感じられ最新技術に触れられるなど、やりがいも大きな職種です。市場も拡大基調で、ゲームプログラマーの需要もますます拡大すると予測されています。

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